この記事のポイント
- Pマークの仕組み(誰が、何を基準に認めるマークか)が分かる
- 取得のメリットを、JIPDECの調査の数字で確かめられる
- 少人数の会社でも申請できるか、取得後に何が続くかが分かる
はじめさん


Pマーク(プライバシーマーク)とは
一言でいうと「個人情報を適切に扱う体制がある会社」の証
Pマーク(プライバシーマーク)は、個人情報を適切に保護する体制を整えている事業者を評価し、その証としてマークの使用を認める制度です。認められた事業者は、名刺、ホームページ、パンフレット、封筒などにマークを表示できます。
制度は1998年4月1日に始まりました。JIPDECの公表では、2026年10月11日現在、17,694社がPマークを取得しています。
制度の目的は、JIPDECによると次の2つです(制度の概要)。
- マークを目に見える形で示すことで、個人情報の保護に関する消費者の意識を高めること
- 適切な個人情報の取扱いを進めることで、事業者が社会的な信用を得るきっかけをつくること
誰が認めるのか(付与機関 JIPDEC と審査機関)
Pマークを付与するのは、一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)です。JIPDECは「付与機関」として制度全体を運営しています。
申請の受付と審査は、JIPDECのほか、JIPDECが指定した19の「審査機関」が行います。どこに申請するかは、業種や本社の所在地で決まります。
何を基準に審査するのか(JIS Q 15001:2023 と構築・運用指針)
審査の基準になるのは、日本産業規格「JIS Q 15001 個人情報保護マネジメントシステム-要求事項」です。JIPDECはこの規格に準拠した「構築・運用指針」を公表しており、現在はJIS Q 15001:2023準拠の版が2024年10月1日から適用されています。
Pマークを取る会社は、この指針に沿って「個人情報保護マネジメントシステム(PMS)」をつくり、運用します。PMSとは、個人情報を守るための方針、体制、計画、実施、点検、見直しまでを含む社内の仕組みのことです。規格の詳しい内容は「JIS Q 15001とは」、PMSについては「PMSとは」で説明しています。
Pマークを取るメリット
JIPDECは、消費者や付与事業者への調査をもとに、取得のメリットを3つにまとめています(プライバシーマーク取得のメリット)。
消費者・取引先からの信頼
JIPDECの「デジタル社会における消費者意識調査2025」(n=1,449)では、消費者の78%が「Pマークを取得している企業は信頼できる」と答えています。
Pマークがあると、個人情報を適切に扱っていることを、相手にひと目で伝えられます。
取引や入札の条件を満たせる
取引先の選定で、個人情報の管理体制を重視する企業が増えています。官公庁などの入札で、Pマークの取得が参加条件になっていることもあります。
JIPDECの2024年度の付与事業者アンケートでは、取引先からの要求や入札への対応を目的に取得・維持している事業者(n=1,287)のうち、84%が「対応できている」と答えています。
社内の個人情報の管理体制が整う
Pマークを取るには、個人情報の取扱いについて、計画・実施・点検・改善(PDCA)のサイクルを回し続ける必要があります。
同じアンケートでは、従業者の意識向上を目的に取得・維持している事業者(n=1,579)のうち90%が「従業者の個人情報保護意識が向上している」と答えました。事故の防止を目的とする事業者(n=1,244)では、78%が「事故等の防止・被害軽減につながっている」と答えています。









Pマークの取得・更新でお困りなら、まずはご相談ください。
どんな会社が取れるのか(申請の条件)
法人単位で、国内に活動拠点があること
Pマークの対象は、国内に活動拠点を持つ事業者です。付与は法人単位で、グループ会社でも1社ずつの申請になります。医療法人や学校法人などには、一部例外があります(申請資格)。
少人数でも申請できる(最低2名の体制が必要)
申請の条件には、社会保険・労働保険に加入した正社員、または登記上の役員(監査役を除く)が2名以上いることが含まれています。PMSには「個人情報保護管理者」と「個人情報保護監査責任者」が1名ずつ必要なためです。
つまり、会社の規模が小さくても、この体制をつくれれば申請できます。従業員20名以下の会社の進め方は「従業員20名以下の会社がPマークを取るには」で説明しています。






申請できないケース(欠格事由)
JIPDECが定める「欠格事由」に当てはまる事業者は、申請できません。たとえば、個人情報保護法などに違反して刑に処せられ、一定期間がたっていない役員がいる場合や、反社会的勢力との関係がある場合です。
過去に付与契約の解除や審査の打ち切りを受けた事業者には、一定期間、申請できない期間もあります。詳しくは申請資格のページで確かめてください。
取得までの流れと期間の目安
JIPDECは、取得までの流れを次の6つのステップで示しています。
- 方針の決定〜規程の作成
- 運用
- 教育・内部監査の実施
- Pマークの申請
- 審査(書類審査・現地審査)
- Pマークの取得
期間は、JIPDECによると準備から取得までおおむね6か月〜1年です(プライバシーマークとは)。
規程を作るだけでなく、実際に運用し、教育や内部監査まで済ませてから申請する点がポイントです。各ステップの詳しい手順は「Pマークの取得方法と流れ」、審査で見られる点は「Pマークの審査で見られるポイント」で説明しています。
費用は、事業者の規模によって異なります。金額は「Pマーク取得の費用」でまとめています。
取得したあとに続くこと(有効期間2年と更新)
Pマークの有効期間は2年間です。その後は、2年ごとに更新できます(制度の概要)。
更新の申請は、有効期間が終わる8か月前から4か月前までの間に行う必要があります。取得したあとも、PMSを運用し続け、教育や内部監査を毎年続けることになります。



更新の手続きは「Pマークの更新手続きと費用」で説明しています。なお、よく比べられるISMSとの違いは「PマークとISMSの違い」をご覧ください。
まとめ
- Pマークは、個人情報を適切に扱う体制がある事業者に、JIPDECが使用を認めるマークです。
- 審査の基準は、JIS Q 15001:2023に準拠した「構築・運用指針」です。
- JIPDECの調査では、消費者の信頼、取引・入札への対応、社内の意識向上といったメリットが示されています。
- 法人単位で申請し、管理者と監査責任者の2名以上の体制があれば、少人数の会社でも申請できます。
- 準備から取得までおおむね6か月〜1年かかり、取得後は2年ごとの更新が必要です。


